Webマーケットの穂苅です。
今回はホームページリニューアル時に注意すべき点を解説します。
ホームページのリニューアルは、デザインや機能性を向上させるために不可欠ですが、リニューアル時にSEOに対する配慮が不十分だと、順位が大幅に下落してしまう可能性があります。
この記事では、ホームページリニューアル時に注意すべき5つのポイントを押さえながら、SEOの順位を下げずに新サイトへ移行できる方法をご紹介します。
01.既存のSEO対策の把握と維持
まずは、現在のホームページで行っているSEO対策を把握するところから着手します。
タイトルタグやメタディスクリプション、内部リンク構造など、既存のSEO対策を新サイトでも引き継いで維持することが重要です。
リニューアル後もこれらの要素を適切に引き継ぐことで、SEO順位を下げることなく維持することができます。
既存のSEO対策の見直しを行う際には、以下の手順で進めます。
a. サイトのキーワード分析
ターゲットとなるキーワードを改めて確認し、適切な配置がなされているか確認してください。
この際にターゲットキーワードをあらためて洗い出して、必要に応じて適切なターゲットキーワードに切り替える場合もあります。
b. コンテンツの分析
各ページのコンテンツがユーザーにとって有益で、関連性が高いかを確認します。
ユーザーにとって有益かどうかを調査する際にはGoogleAnalyticsを活用してページの離脱率や滞在時間をもとに調査を行います。
この時点で問題がありそうなページについては新サイトではコンテンツを改善したり、場合によってはページを削除する場合などがあります。
c. 内部リンクの最適化
サイト内の各ページが適切にリンクされているか、リンク切れがないかをチェックします。
SEO評価の高いページへの導線を整備したり、ユーザーのページ回遊率などを高めるために内部リンクをリスト化して確認します。
d. テクニカルSEOのチェック
ページ表示速度やリダイレクト設定、クローリングやインデックスの問題がないかを確認します。
その他にはURLの最適化やSSL化など細かなSEO対策まで確認を行い、新サイトでも対応漏れがないように注意します。
02.URL構造の変更に注意
リニューアル時にページURLが変わることがありますが、この場合には注意が必要です。
URLが変更されると、既存の外部リンクや検索エンジンのインデックスが切れてしまうことがあります。
そのため、できるだけURLを変更しないかリダイレクトを適切に設定することで、SEOの影響を最小限に抑えることができます。
URL構造の変更を回避する方法としては以下の方法があります。
a. URLの維持
リニューアル時にURLを変更せずに新サイトでも維持することが基本的には望ましいです。
これにより、これまで受けていたSEO評価を維持したまま新しいページへと移行することが可能になります。
b. 301リダイレクトの設定
URLが変更される場合は、古いURLから新しいURLへの301リダイレクトを設定しましょう。
301リダイレクトを設定することにより、検索エンジン側の古いURLの評価を新しいURLに引き継がせることが可能になります。
c. 外部リンクの更新
リニューアル後にURLが変わってしまう場合、外部リンク先に影響が出る可能性があります。
重要な外部リンクについてはリンク先の更新をお願いすることも検討しましょう。
03.モバイルファーストへの配慮
近年、スマホなどのモバイル検索の利用が増えており、Googleも公式にモバイルフレンドリーなサイトをSEOの評価軸として重要視すると公表しています。
そのためリニューアル時には、モバイルファーストインデックス(レスポンシブデザイン)に対応したデザインや構造にすることが必須です。
以下のポイントを意識してモバイル対応を行いましょう。
a. レスポンシブデザイン
レスポンシブデザインとは、ユーザーが閲覧するデバイスに応じてレイアウトが自動的に調整されるデザインのことです。
一昔前はPC用のページとスマホ用のページの2種類を用意して、閲覧デバイスによって表示を切り替えていましたが、現在では1つのページで表示を切り分けるレスポンシブデザインが主流となっています。
レスポンシブデザインに対応してモバイルユーザーにも使いやすいサイトを構築しましょう。
b. モバイル専用ページの整備
モバイルユーザー向けに特化したコンテンツやナビゲーションを提供することで、UI/UXを向上させることができます。
特にTo C向けの商品やサービスを紹介するホームページの場合はPCデザインよりもスマホデザインを優先的に作成する場合が多いです。
c. ページ表示速度の改善
モバイルユーザーは、デスクトップユーザーに比べてページ速度に敏感なため、WebP対応やキャッシュの利用などのページ速度を向上させる施策を行います。
実際のページ表示スピードはPageSpeedInsightなどのツールを使用して計測します。
04.コンテンツの質と量の向上
ホームページリニューアルを機にコンテンツの質と量を向上させることでSEOの評価を高めることができます。
そのためには新しいキーワードやトピックに対応したページやコンテンツを新たに追加し、既存のコンテンツも最新の情報や関連性の高い情報に更新していくことが重要です。
また、コンテンツの分かりやすさや読みやすさを考慮し、UI/UXなどのユーザーエクスペリエンスを高める工夫も忘れずに行います。
05.リニューアル後の監視と改善
ホームページリニューアル後もサイトのパフォーマンスやSEO順位の変動に注意を払いながら必要に応じて改善施策を行います。
検索エンジンのクローラーエラーやインデックス状況、ユーザーの流入数などを定期的にチェックし、問題が見つかった場合は速やかに対処します。
ホームページリニューアル後は以下のような点に注意して運用します。
a. Google Search Consoleの活用
Google Search Consoleを用いてユーザーの流入経路や流入キーワードを確認し、問題点などがあれば修正を加えていきます。
Google Search Consoleの他にもGoogle Analyticsを使用してサイト内のユーザーの動向チェックを続けていきます。
b. ページ表示速度の最適化
ページ表示速度が低下していないか定期的に確認し、問題があれば改善策を検討します。
ページ表示速度が低下する原因は画像容量や外部サーバーへのアクセス過多など様々な要因が考えられるため、PageSpeedInsightなどのツールを使用しながら適切に対処していきます。
c. SEO順位のモニタリング
リニューアル後のSEO順位のモニタリングも定期的に行います。
SEO対策を実施する上で最も重要なのは、テクニカルな施策を実施するのではなく『ユーザーにとって有益な情報を提供する』ということを忘れずに改善施策を提案します。
まとめ
今回はホームページリニューアル時に注意すべき5つのポイントを解説しました。
ホームページのリニューアルはSEOを改善するチャンスでもあり、顧客満足度を向上させる絶好の機会です。
本記事で紹介したポイントを参考に、効果的なホームページリニューアルを行いましょう。
最後に、リニューアルプロジェクトは計画的に進めることが成功のカギとなります。
事前に十分な調査や検討を行い、専門家と連携して適切な対策を講じることでスムーズかつ効果的なホームページリニューアルが実現できるでしょう。